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[コラム]ベトナム企業設立「名義借り」のリスク

ベトナムでの飲食、塾、小規模事業ではローカル企業設立(ベトナム人名義借り)でのスタートアップが散見される。

ベトナム人パートナーの裏切り、外資企業に変更しようとする時のトラブル等、難しい問題が山積する。

基本的に名義借り事態はベトナム政府も存在を把握している状況だが、国防に関わらない限り特に問題視はされていない。

外資で立ち上げる場合、会社設立費用で数十万円、事業内容によっては数百万円のコンサル費用が資本金とは別でかかります。

根本的に下記の点が一番大きな違いとなります。

①ローカル企業  規制されていない業種に対しては何の事業をしてもよい(数万円で追加取得可能)

②外資企業    ライセンスに明記した業種しか行ってはいけない(外資規制のある業種は取得できない)

現在は徐々に外資規制が緩和される方向には進んでいますが、例えば運送業であればローカル企業はトラック1台、もしくはトラックレンタル契約書があればすぐにでも開始する事が出来るが、外資系企業では外資規制が入っており、ベトナム人の資本が入る必要があります。(合弁会社) 事故が起きた際の賠償が出来るだけの資本金も必要になり、最初の投資額が大きくなる傾向があります。

普段の管理についても、外資企業の方が報告、監査回数が多くまた厳しい為リスクが増える事となります。

外資企業は運営コストだけでなく、いざ撤退しようとした時にも厳しい税務調査や手続きにて2年程度はかかってしまう現状があります。

それでもコンサルタント、すでにローカルで起業された方のほとんどが、「最初から外資で設立が必須」とコメントしております。

信頼できるベトナム人パートナーであっても、いざ売り上げや利益が大きくなったり、損失が出た場合には態度を一変させます。

事業が成長、拡大し最終的に自分の名義に変更する、現金に換えて売却するという行動までスムーズに進んだ事例がほとんど聞かれない現状があります。

そもそも外資規制がある分野では自分の名義に変更するという事が困難であり、ベトナム人パートナーへ売却するという行為も元々書類上はベトナム人パートナー名義の会社をその人間に販売するという事が税務上はありえない話であり、いろいろな契約書で縛る方法を取った場合にも、ベトナム人と日本人の個人契約書について、その文面通りの契約を履行させるのは非常に難しいと言わざるを得ません。

実際に裁判まで行った場合でも、数年間の裁判の末、敗訴するケースも出ています。

名義借りで会社を設立する場合には、「この人になら全てを取られても良い覚悟」が必要になり、「市場調査の為、勉強の為」と割り切る場合には有効だと言われています。

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