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[連載小説]ベトナムで離婚するという事#2

私[バインミー社長]が最初に居を構えたのはハイバーチュン区にあった安宿。

本社からは自分で住むところは手配しろと言われており、とりあえず日本からネット予約で一泊40万ドンの朝食付きの安宿に宿泊。

しっかりしたアパートを見つけるまではしばらくこのホテルに滞在する予定です。

202号室に居を構えた私は、右も左もわからない中、とりあえずホテルのスタッフとベトナム英語コミニケーションや、このホテルに滞在している外国人との会話で英語の聞き取りを練習しようと思いつきました。

そこで知り合ったのが、3Fに住むフランスから来た渋い男「アルド」

アルドとはすぐに気が合い、ホテルから歩いていける美味しいローカルレストランを沢山紹介してもらいながらも、アルドがベトナムで始めた輸出入ビジネスからいろいろな問題点等を学ばせてもらいました。

ベトナム美女と知り合う方法も教えてくれる、ハノイでの初めての友人であり先輩です。

アルドと知り合って一週間程度経った頃、私の携帯に「今日はいい酒が入ったから俺の部屋で飲み会するか?」と誘いの連絡があり、20時頃には二人で本格的なチーズをつまみに、ワインをあおりながら、ホテル備え付けの丸テーブルでビジネスの話で盛り上がり、自分が国際人になったような、自分の英語力に自身が持てたような良い時間でした。

彼が用意してくれたのは、ベトナム南部の高原地帯ダラット産の赤ワイン。ブドウに桑の実を加えた、さっぱりとした辛口の味わいですが、非常に飲みやすく、2本目に用意されていた白ワインの味はどんな物だろうと、楽しい時間が過ぎます。

 

 

ふと。

 

 

2人の距離が近い事に気が付きました。

最初は迎え合わせに座っていたのに、いつの間にかアルドの椅子は私の椅子と5cmの距離にあったのです。

話が盛り上がると突っ込みを入れるような、肩のたたき方だったのが、徐々に肩をなぞるような触り方に変わっています。

 

(外国人はスキンシップが多い)

そういえば、ホテルの従業員も皆、日本人よりもスキンシップが多い。

「これも日本に住んでいたら知らなかった事だな」

そんな事も、海外だと新鮮に感じる若さがあったと思います。

 

 

飲み始めてから2時間くらい経ったでしょうか。

アルドが急に顔を近づけ、「シャワーを浴びてくる」といって、私のホホに唇を当てて、風呂場に向かいました。

 

 

何故だ?

唇は偶然に当たる物か?

 

 

私はかなり酔った頭で混乱をしつつも、ついには貞操の危機を感じ取り、アルドのシャワー中にこっそりと部屋を出たのです。

「I drank too much today, I'll go back to my room , see you tomorrow!!」と携帯メールを打った後、鍵を閉めて部屋で一人震えた夜が今も忘れられません。

 

 

翌日、長期で借りる予定だったホテルをチェックアウトし、ホアンキエム湖周辺のホテルへ移ります。

アルドとはその後会っていません。

ベトナムで最初の友人を早くも失う事となりました。

(#3へ続く)

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